ジョン・ロック 「統治二論」
ジョン・ロックは15世紀のイギリスに生まれました。
オックスフォード大学に進学して講師となります。
また医者の資格も持っていて、有名政治家の手術を成功したことにより、信頼を得て政治と深く関わっていくようになりました。
そのような中で著書の「統治二論」で国家のあり方を示しました。
この著書はアメリカ独立宣言に大きく影響を与えました。
◉「統治二論」
・王権神授説の否定
ロックは「統治二論」の中で王権神授説を徹底的に否定して論破しました。
・自然状態は平和な状態
ロックは、どのような国家を作ればいいかを述べています。
ホッブズと同様に自然状態から論理を展開しています。
国家がなく法律もない自然状態での人間は、自然法を守って理性的に暮らして平和な状態だと述べています。
しかし、次第に人口が増えてて経済が発展してくると貧富の差が出てきます。
そうすると人のものを盗む人間も出てきて、争いごとも増加します。
つまり自然状態というのは平和であるが、不安定な状況なのです。
・自然権を信託する
自然状態は不安定なので、人々は互いに契約をして国家を作ります。
自然権は譲渡してしまうと国家に絶対服従しないといけないので、
自然権は政府に信託をして、政府には所有権(生命・自由・財産権)を守ってもらいましょうと述べています。
・革命権(抵抗権)で国家をチェンジ!
ただし、政府が自然権をないがしろにするようなことがあると・・・・
市民は、その国家を解体もしくは換えることができる。
つまり市民には革命権(抵抗権)がありますと述べています。
この革命権はアメリカ独立宣言の文言にも記されています。
ジョン・ロックのまとめ
⒈王権神授説の否定。
⒉自然権は信託する。
⒊市民は革命権(抵抗権)を持っている。
⒋政府は所有権(生命・自由・財産権)を守るために設立される。